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東日本大震災と原子力発電所事故により、全村民が「ふるさとかつらお」を離れることとなりましたが、営農や商店の再開、そして学校の再開など復興が進み、今こうして「ふるさとかつらお」へ戻り、新しい時代の村づくりを進めることができますのも、これまでに国内外の多くの皆さまより賜わりました多大なる心温まるご支援によるものであり、重ねて厚く感謝申し上げます。
村制施行100年の歴史は、大正・昭和・平成から令和へ、20世紀から21世紀へと変わり、それぞれの時代の幾多の困難を乗り越え、この記念となる年を迎えました。先人が培ってきた大切な歴史に思いをはせ、それぞれの時代を懸命な努力により創り上げてこられた先人のご尽力に対し、心より敬意を表し、「ふるさとかつらお」の復興・再生と末永い発展をお誓いするものであります。今年は、第五次葛尾村振興計画のスタートの年でもあります。「自然 人 温もりをむすぶ 結いのむら かつらお」を村の将来像として、「自然と共存するむら」「支え合い・助け合うむら」など5つの基本目標を柱に引き続き持続可能な村づくりを着実に推進してまいります。
現在、村内には、農業用倉庫、水稲育苗施設などの整備が進み、県道50号線沿いには切れ目なく稲作が再開され、「ふるさとかつらお」の里山風景が戻りつつあります。その風景を後ろに「ツール・ド・かつらお」、秋には大なべや新そばを振る舞う「かつらお感謝祭」などが開催されています。引き続き村民のコミュニティの再生や住民帰還の促進、村資源のPRを図りつつ、交流・関係人口の拡大から、移住・定住人口の増加に繋げ、将来にわたって活力ある村づくりに取り組んでまいります。
この記念すべき日に、皆さまとともに、村民の皆さまとの絆をより一層深め、国内外の皆様からのご支援に応えるべく、更なる復興・再生の取り組みの決意を新たにするものであります。新しい時代の村づくりに向け、力強い一歩を踏み出し邁進することをお誓い申し上げます。
村民の皆さまならびに皆さまより賜りましたご理解とご協力、ご支援に対し心より感謝を申し上げ、村制施行100周年を迎えてのあいさつといたします。
葛尾村長 篠木 弘